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中小企業のEC運用が続かない理由|月額制マーケで「丸ごと外注」する選択肢
いつもご覧いただき、ありがとうございます。運用支援の窓口の角田です。
少しだけ、恥ずかしい話から書かせてください。
会社を立ち上げたばかりの頃の話です。私はある社員の方に、その方の粗利からは到底見合わない、高めの給与を払い続けていた時期がありました。「最初は経営者である自分からGiveしよう」「成果が出るまでは信じよう」と、本気でそう思っての判断だったんですね。
結果、どうなったか。
その方は、頑張らなくなりました。
当時の私は「なんでもっと必死にやってくれないんだ」と思ってしまっていたのですが、いま振り返るとお恥ずかしい話で、頑張らなくても高い報酬がもらえる「頑張らなくていい構造」を、経営者である私自身がせっせと作っていたんです。すごく単純で、すごく痛い学びでした。
EC運用を内製で続けるか、外注するか、月額制マーケに任せるか。本当はこの判断の話を書こうとしていたのに、なぜか先にこのエピソードから書いてしまったのには、理由があります。結局のところ、続かないEC運用のほとんどは 構造の設計ミス から始まっているからです。今回は、その視点で「続かない理由」と「丸ごと外注という選択肢」を、私なりに整理してみます。
EC運用が続かない、3つの構造的な原因

EC運用が続かない理由を、現場でずっと観察してきました。
そこから見えてきたのは、根性や努力の話ではなくて、もっと手前にある「構造の問題」だということです。
業務の領域が広すぎる
EC運用には、商品撮影・ページ更新・SNS投稿・広告運用・メール配信・問い合わせ対応・データ分析など、性質の違う業務が10種類以上あります。これを1人でカバーするのは、業務量の問題というよりも スキルセットの問題 として、そもそも無理がある、と私は感じています。
撮影が得意な人が、データ分析も同じレベルでできるかというと、たいていそうはなりません。器用な方ほど「全部それなりにこなせてしまう」ぶん、「どこも突き抜けない」状態に陥っていく、ということもよく見てきました。
本業との優先順位がぶつかる
店舗経営や別の本業を持ちながらECを兼任していると、日常業務に追われてEC業務は必ず後回しになります。
気づいたら数週間Instagram投稿が止まっている、商品ページの更新が止まっている、レビュー返信が溜まっている。こうした状態が、一時的ではなく常態化していくんですね。
成果が出るまでの「我慢の期間」を1人で乗り越えるのが辛い
EC事業は、立ち上げから半年〜1年の助走期間が必要なものだと、私の中では定義づけています。
その間、売上は思うように伸びず、自分が正しい方向に進んでいるのか確信が持てない。相談相手もいない。モチベーションがゆっくりと落ちていく、というパターンを何度か見てきました。
「人を雇う」と「外注する」の間にある空白

従来のフレームでEC運用の選択肢を整理すると、おおむね3つに分かれると思うんですね。
- 自分でやる(人件費ゼロ、時間がもたない)
- 社員を雇う(月30〜50万円の人件費、採用コスト、教育コスト)
- 制作会社・代理店に発注する(案件ごとに見積もり、横断視点が得にくい)
この3つの間には、結構大きな空白があります。
社員を雇うほどの売上はないけれど、自分でやり続けるのも限界。かといって案件単位で都度発注するのも非効率──。
この「空白」を埋めるのが、月額制のマーケティング窓口サービスだと、私は捉えています。
「人を巻き込む構造」を意図して設計する

もう一つ、私の経験から具体的な話をさせてください。
フリーランスの方に仕事を発注するとき、私は意図的に「依存度50%超」になるように発注を組むようにしています。
たとえば、月収50万円のフリーランスの方に、月6万円の案件を毎月6件、合計36万円。その方の収入の過半を、こちらからの発注で埋める形になります。
この構造ができると、感情的に訴えたり厳しく管理したりせずとも、「発注を切られたら月収半分が消える」という自制心が、自然と先方の中に働きます。
逆に、月収50万円の方に月3万円だけ発注しても、その方にとっては「複数あるクライアントの1つ」でしかありません。本業の合間に処理されるだけで、優先順位は上がらないんですね。
EC運用を外注するときも、同じ視点が要ると思っています。
先方にとって「失いたくない取引」になっているか。先方の事業の中で、自分の発注がどの位置にあるか。これを設計しないまま外注すると、「結局自分でやっていた方がよかった」という、よくある結末に行き着きやすい。
月額制マーケで「丸ごと外注」できる業務範囲

月額制マーケの強みは、本来バラバラに発注しないと揃わない業務を、一つの窓口で横断的にカバーできる点にあると、私の中では定義づけています。
EC事業者の方が任せられる業務範囲は、おおよそこのあたりです。
- 商品ページの作成・改善
- Instagram・TikTokの投稿運用
- 広告運用(Google・Meta・TikTok・Yahoo)
- LINE公式アカウント・Lステップの運用
- メルマガ・CRM施策
- SEOコンテンツ運用
- 月次レポートと改善ミーティング
これらを案件単位で別会社に発注すると、月で計算したときに軽く50〜100万円を超えてくることが多いんですね。
月額制マーケなら、同じ業務範囲を14〜30万円程度に圧縮できる可能性があります。コスト効率の差は、率直に言ってかなり大きいです。
分業の不便さを、まとめて解消できるか

従来の制作会社や広告代理店は、それぞれの専門領域に閉じています。
これがEC運用にとっては、不便な場面が結構多いんですね。
- サイトのCVRが下がっても、広告代理店は「広告は出している」で終わる
- Instagram投稿はSNS会社、広告は別代理店、結果として連動しない
- 商品ページのコピーは制作会社、CVR改善は別会社、こちらでつなぐしかない
- 会議が分かれていて、経営者の時間が無駄に取られる
こうした「分業の境目」を、経営者が自分の頭の中で繋がなくて済む──。
月額制マーケが、従来の発注形態と大きく違うのは、ここなんじゃないかと感じています。
月額制マーケが「向かない」事業者もいる

正直に書きますが、月額制マーケが合わないケースもあります。
- すでに専任のEC担当者が3名以上いて、外注の必要がない
- 商材が極めてニッチで、特定領域の超専門家が必要
- 月商数千万円以上で、専任チームを社内で持ったほうが合理的
- マーケに頼らず、ご自身で全部やりたいタイプの経営者の方
「月額制が最強」と申し上げるつもりは、一切ありません。
事業フェーズと体制によって、合う・合わないがある。当たり前のことなのですが、ここは本当に大事だと思っています。
大事なのは、自社の今のフェーズに合った打ち手を選ぶこと、これだけです。
月額制マーケを選ぶときに確認すべきこと

検討する場合、契約前に必ず確認したいのは、次の5つだと思っています。
- 対応業務範囲が明確になっているか(できる/できないが線引き済み)
- 担当チームの実績と顔が見えているか
- 月次レポート・定例会の運用ルールが決まっているか
- 解約時の引き継ぎ条件は明示されているか
- 「丸投げ」ではなく、経営側との対話が前提か
とくに最後の項目は、私自身が事業者として強く意識しているところです。
月額制であっても、経営者の方向性や事業への想いをチームと共有しないと、ブランドは育ちません。「全部任せて、何も伝えない」だと、結局月額制マーケでも成果は出ない、というのが私の実感です。
ここを誠実に扱ってくれるパートナーを選ぶ。それが、本当の意味での選定基準なんじゃないかと思うんですね。
EC運用は「1人で背負う」より「構造で動かす」

冒頭の、正社員給与の失敗談に戻ります。
あの時の私は「人」を見ていて、「構造」を見ていなかった、というのが今の振り返りです。
人を信じる気持ちは大事です。それは今でも変わっていません。
ただ、それと「構造を設計する」ことは、矛盾しないんですね。
むしろ、構造をちゃんと設計するのは、関わる全員を不必要に消耗させないための、経営者の責任だと、私の中では定義づけています。
EC運用も、まったく同じだと感じています。
誰かが頑張れば回る、では続きません。
誰がやっても回る構造を、最初に作る。
続かない、と感じている事業者の方は、人ではなく構造を、一度静かに見直してみてください。たいてい、答えはそこにあると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。今後とも、宜しくお願い申し上げます。